ビッグバスハンターの注目を集めるクローラーベイト、エバーグリーン オッタークローラーについて、「開発者は誰ですか?」といった疑問や、「重さは?」などスペックに関する詳細情報を求めて検索していませんか?この記事では、オッタークローラーの全容を徹底解説します。
特に、推奨されるタックルや、実際の使用感を示すインプレ情報、そして注目のカラーである菊本ブラックの詳細についても深掘りします。さらに、気になる通販での入手方法や価格情報もお届けします。この革新的なルアーの魅力を全て把握し、次なる釣行でのデカバス攻略に役立ててください。
記事のポイント
- エバーグリーン オッタークローラーの基本スペックや開発者の意図がわかる
- デッドスローから高速まで対応するリトリーブ性能を理解できる
- プロが実践したタックルデータや釣果実績を確認できる
- 通販情報やカラーラインナップなど購入に必要な情報が手に入る
エバーグリーン オッタークローラーの驚異的な性能と魅力
- オッタークローラーの開発者は誰?:本堂靖尚と菊元俊文
- 全長11.5cm、気になる重さは?
- デッドスローから高速まで対応する広域リトリーブ
- ロングキャストとアキュラシー性能を高める設計
- 複雑なサウンドを生むマルチサウンドエフェクトとギミック
- デカバスを仕留めたプロスタッフの釣果
オッタークローラーの開発者は誰?:本堂靖尚と菊元俊文
エバーグリーンから登場した話題のビッグクローラーベイト、エバーグリーン オッタークローラー。その開発背景には、二人のビッグバスハンターの熱い想いが込められています。このルアーは、同社プロスタッフの本堂靖尚氏がプロデュースを担い、さらにバスフィッシング界の重鎮である菊元俊文氏が開発監修に加わるという、まさに究極のコラボレーションによって誕生しました。単なる新製品ではなく、「デカバスを獲る」という一点に特化した、職人のようなこだわりが詰まっています。
開発の起点は、クローラーベイトのエキスパートとしても知られる本堂氏が抱いた「理想のハネモノ」への飽くなき探求心でした。本堂氏は、一般的なクローラーベイトでは満たされない、より理想的なアクションと、多様なリトリーブスピードに対応できる汎用性を求めて開発に着手しました。
そこに加わったのが、ビッグベイトブームの火付け役でもある菊元氏です。驚くべきことに、菊元氏はバス歴50年という長いキャリアがありながら、それまでクローラーベイトを本格的に使った経験がほとんどなかったといいます。しかし、本堂氏が作り上げたプロトタイプをテストする中で、このルアーの秘めたる可能性と面白さに魅了され、「これ、めっちゃ面白いな」と一気に新しいジャンルに開眼しました。
菊元氏の役割は、ルアーの根幹となる設計というよりも、実際のフィールドでのテストを通じて、ウエイトバランス、特にフッキング率を最大化するためのフックサイズといった、最も実釣性能に直結するシビアな最終調整を担当した点にあります。この「ほぼ最終段階で開発に加わった」という経緯は、ルアーが単なるギミックの寄せ集めではなく、徹底した実釣主義に基づいていることの証です。菊元氏が自身のノウハウと情熱を注ぎ込むことで、オッタークローラーはクリアウォーターだけでなく、濁った水域でも通用する、真にオールマイティなデカバス対応ルアーへと昇華しました。
この二人のタッグが目指したのは、単に水面をクロールさせるだけでなく、バスが好む「音のハーモニー」と、バスが追いつける「スピード感」です。特に菊元氏が重要視したのは、フッキングミスを減らすためのフックサイズ選定と、ルアーが水面を割る際の衝撃的なバイトサウンドでした。
開発コンセプトのポイントと背景にある技術
- 本堂氏が目指した理想的な動きと音の実現:特にデッドスローでの安定性と多音発生に注力。
- 菊元氏によるフックサイズやウエイトバランスの最終調整:ビッグバスの硬い顎を貫くためのデコイY-F33F 1/0サイズを採用(詳細はタックルのセクションで解説)。
- 水質(クリア/濁り)を問わずデカバスを獲るための順応性:幅広いリトリーブスピードへの対応力(広域対応リトリーブ)で実現。
全長11.5cm、気になる重さは?
オッタークローラーのスペックは、その開発コンセプトを体現した数値となっています。全長は11.5cmと、日本のフィールドで多用されるハネモノの中では比較的大きめのサイズでありながら、特に注目すべきはその自重です。
自重は2ozクラス(約56g)に設定されており、このヘビーウエイトがルアーの持つ全ての性能の土台となっています。この重さによって、ヘビーアクションのタックルでのロングキャストや、狙いのピンスポットへのアキュラシーキャストが容易になり、広範囲を効率よく探ることが可能になります。
項目 | 詳細スペック | 技術的背景 |
---|---|---|
全長 | 11.5cm | デカバスが好むボリュームとアピール力を両立するサイズ |
自重 | 2ozクラス(約56g) | 遠投性能と安定したクロールアクションを実現するヘビーウエイト設定 |
タイプ | フローティング | 水面直下でのアピールに特化。音と水押しを最大限に発揮 |
価格 | 5,900円(税別) | ジュラルミン製ウイングなど高品質パーツ採用による設定 |
この2ozクラスの重さをアクションの安定に活かすための秘密が、低重心固定ウエイトの配置にあります。フロントボディには比重の重いタングステン、リアボディにはスチールが固定ウエイトとして設置されています。
このウエイト配置の妙は、単に重さを稼ぐだけではありません。タングステンを前方に、スチールを後方に配置することで、ルアー全体が低重心化し、クロールアクションの際の不必要なロール(横揺れ)を抑制し、安定した軌道を描くことに貢献しています。
低重心固定ウエイトがもたらす安心感
さらに、この固定ウエイトによる低重心化は、キャスティング後の着水時にも大きなメリットをもたらします。ビッグベイトは、着水時に意図せず腹側を上にして逆さまに着水してしまうトラブルが起こりがちですが、オッタークローラーはこの現象を極力抑制します。
仮に逆さまに着水してしまった場合でも、その低重心設計により、ワントゥイッチ(一回軽くロッドを煽る操作)で簡単に正しい姿勢に戻るという復元力を備えています。この着水後の姿勢回復の動きは、実はバスへの「喰わせのキッカケ」となるバイトトリガーの一つにもなり得るとされています。このような細部にわたる設計こそが、オッタークローラーの信頼性を高めています。
デッドスローから高速まで対応する広域リトリーブ
オッタークローラーの最も革新的な特長の一つが、その驚くべきリトリーブスピードへの順応性の高さです。一般的なクローラーベイトが特定の速度域でしか性能を発揮できないのに対し、オッタークローラーは広域対応リトリーブスピードという言葉の通り、デッドスローから高速まで、全ての速度域で「泳ぎが破綻しない」安定したアクションを実現しています。
この汎用性の高さこそが、水質やベイトフィッシュの活性といった様々な状況下で、アングラーがルアーを調整するのではなく、ルアー側が状況に合わせることを可能にしています。開発者の本堂氏が「デッドスローと中速、速巻き、3つとも行ける」と断言するように、リトリーブスピードを変化させることで、サウンド、水押し、スプラッシュ&バブルのアピール要素も変化し、バスのバイトを誘発するスイッチを細かく調整できるのです。
デッドスローでの「コトコト音」と誘発力
デッドスローリトリーブは、水面を意識しつつも低活性なバスや、深いレンジからじっくり浮上してくるビッグバスに対して有効です。オッタークローラーは、この極めて遅い速度でもウイングが敏感に反応し、水をしっかりと掴んで、ジョイントシステムから発生する低音域の「コトコト音」を響かせます。
この低速での安定したアクションは、特にタフなクリアレイクでの実績が高く、バスがルアーを追尾する十分な時間を与え、確実なバイトに繋げるための重要な要素となっています。低速でも水を「押す」力を維持するために、ボディ下部にはシングルコンケーブ&ダブルコンケーブ(へこみ)が設計されており、これがデッドスロー時の水掴みを強めています。
中速・高速での「ハーモニー」とアピール力
リトリーブ速度が上がる中速になると、ウイング音に加えて、上反り形状のリアボディに設置されたテールブレードの甲高いサウンドが加わり、複雑な「音のハーモニー」が生まれます。
さらに高速リトリーブに移行しても、ルアーの姿勢は乱れず泳ぎが破綻しない耐久設計となっています。高速域では、全てのギミックが連動し、ウイングが水を叩くガシャガシャ音と、ボディ全体の立体的な水押し、激しいスプラッシュ&バブルが複合的に発生。この強力なアピールは、特に水が濁ったマッディーウォーターや、広大なエリアからバスを引っ張り出す際に絶大な効果を発揮します。この高速域での安定性は、コンケーブがファストリトリーブ時には水を受け流す「整流効果」を発揮することで実現されています。
【専門用語解説:整流効果】
整流効果(せいりゅうこうか)とは、ボディに沿って流れる水の流れを整える作用のことです。オッタークローラーのコンケーブ(へこみ)は、スローでは水を受け止めて抵抗を生みますが、ファストリトリーブでは流れをスムーズにし、ルアーが水圧で暴れてしまうのを防ぎます。これにより、高速でも安定した姿勢を保ち、泳ぎが破綻しない設計となっています。
ロングキャストとアキュラシー性能を高める設計
ビッグクローラーベイトというカテゴリーにおいて、遠投性能とアキュラシー性能(正確性)は、釣果を大きく左右する重要な要素です。オッタークローラーは、その自重2ozクラスというヘビーウエイトを最大限に活かし、これらの性能を高い次元で両立するように設計されています。
まず、遠投性能についてですが、飛行性能に優れたボディ設計と、計算され尽くしたウイングバランスが、真っ直ぐな飛行姿勢を実現しています。これにより、強風下でもルアーがブレることなく飛び、広大なフィールドの沖合にあるブレイクやストラクチャー(障害物)まで確実にルアーを届けることが可能です。特に、ボートからのアプローチが難しい岸釣り(オカッパリ)のアングラーにとって、このロングキャスト性能は大きな武器となります。
ウイング開閉制御ヒンジによる確実なアクション移行
アキュラシーキャストにおいて重要となるのが、ルアーが狙ったスポットに着水した直後に、いかにスムーズにアクションを開始できるかという点です。オッタークローラーには、このための革新的なギミック、ウイング開閉制御ヒンジが搭載されています。
ウイングの可動部に設けられたこのヒンジは、手前側のビスにのみビーズを設置するという独自の構造を採用しています。この設計の目的は、キャスト中の空気抵抗や飛行中の振動によって、ウイングがボディに「へばりついてしまう」現象を未然に防ぐことにあります。
ウイング開閉制御ヒンジの役割
- キャスト時のウイングの密着を防ぎ、空気抵抗の最小化に貢献する。
- 着水後、ウイングが素早く確実に開くことを保証する。
- 着水と同時にアクションを開始し、バイトのチャンスを逃さない。
このヒンジにより、着水した瞬間にウイングが即座に開いて水を掴むため、着水後のわずかな移動距離でも、確実にクロールアクションを開始します。カバーやピンスポットへのタイトなアキュラシーキャストが求められる状況で、この即応性は非常に大きなアドバンテージとなります。また、フロント・リアボディに配置された低重心固定ウエイトも、安定した飛行姿勢の維持に貢献し、ウイングが空気の流れを乱すことなく、狙った場所へ正確にルアーを送り込むことをサポートしています。
複雑なサウンドを生むマルチサウンドエフェクトとギミック
オッタークローラーが単なる「ハネモノ」の枠を超えた存在である最大の理由は、その多重奏で構成されるマルチサウンドエフェクトにあります。デカバスを水面に引き出すキラーサウンドを追求した結果、ルアーの各パーツが複雑に絡み合い、水中へ向けて「複雑なハーモニー」を響かせます。菊元氏が語る「水を押してポコポコいう音と、カシャカシャという羽根の擦れる音。それからジョイントの音と、お尻のブレードの音」という言葉が、このサウンド構成の豊かさを物語っています。
サウンドを生み出す四つの主要素
オッタークローラーのサウンドは、主に以下の四つの要素が同時に作用することで生まれます。
オッタークローラーが奏でるサウンドの構成要素
- ウイングと水の絡む柔らかなサウンド:1mm厚のジュラルミン製ウイングが水を叩く、特徴的なポコポコ音。このウイングは、軽量かつ高強度であり、上部を曲げ込んだ設計により確実に水を掴みます。
- ウイングとヒンジの金属音:ジュラルミン製ウイングが、その稼働時にヒンジ部と擦れることで発生する、カシャカシャという甲高い金属音。
- ジョイントの低音域ヒットサウンド:高強度ダブルジョイントシステムが採用されており、ボディ同士がしっかり当たる狭めのジョイント間隔によって、低音域のコトコト音(ヒット音)を発生させます。
- テールブレードの甲高いサウンド:V字メタルブレードが、リアボディに当たって奏でる甲高いサウンド。特にブレードは、着水時の衝撃による変形を防ぐV字形状を採用しています。
これらの音が複合的に混ざり合うことで、単調なクローラーサウンドではない、生命感あふれる複雑な波動を水中に送り込みます。
音を響かせるためのボディギミック
サウンドを最大限に引き出し、効果的に響かせるためのギミックもボディに多数搭載されています。
- カップ状のボディ断面:ダブルジョイントシステムのジョイント間隔は狭く設定され、さらにボディの断面をカップ状にすることで、発生した音を反響させ、水中に響かせやすくしています。
- 上反り形状リアボディ&ハイポジションブレードアイ:リアボディを意図的に反り上がった形状にし、ブレードアイを高い位置に設置することで、ブレードが水面より上に位置して動きやすくなっています。これにより、ブレードがボディに当たる音量が向上し、空中で音を響かせ、水中のバスに聞かせるという開発意図が実現されています。
- リアアッパースポイラー:着水時やアクション中に、ブレードがボディ背面に乗り上げて動きを止めてしまう現象を防止するための小さな突起(リアアッパースポイラー)が設けられています。これは、ルアーが常に音を奏で続けるための、非常に細やかな配慮です。
このように、オッタークローラーは視覚的なアピールだけでなく、聴覚的なアピールに徹底的にこだわり抜いた設計がなされており、特に濁りや夜間など、視覚が効きにくい状況下でもデカバスを引き寄せる力を備えています。
デカバスを仕留めたプロスタッフの釣果
オッタークローラーの真価は、そのスペックやギミックだけでなく、実際にフィールドで叩き出した驚異的な釣果実績によって証明されています。開発のテスト期間中から、プロスタッフたちはこのルアーで各地のビッグバスを次々とキャッチしており、その記録的な釣果は多くの釣り人にとって期待感を抱かせるものです。
菊元俊文氏の伝説的なロクマル捕獲
特にハイライトとなるのが、開発監修を担当した菊元俊文氏が池原ダムで仕留めた63cmという、規格外のロクマルです。この釣果は、動画コンテンツとしても配信され、ルアーが水面を割って出る瞬間の迫力は、視聴者に強烈なインパクトを与えました。
菊元氏は、ルアーをテストしていた時期に、これまで使用経験の少なかったクローラーベイトというジャンルに開眼。バラムのような速いスピードには反応しないタフな状況下でも、オッタークローラーの存在感とスローに誘える性能が、深いレンジにいるバスまでも水面まで引き上げ、劇的なバイトへと繋がったと分析されています。
その他のプロスタッフの確かな実績
菊元氏の他にも、プロデューサーである本堂靖尚氏が日吉ダムで50upをキャッチするなど、主要なフィールドでオッタークローラーの有効性が確認されています。これらの実績は、単なる運ではなく、ルアーが持つ「多方向 水押しアピール」や「広域対応リトリーブスピード」といった機能が、タフな状況でもデカバスの捕食本能を刺激する能力を持っていることの裏付けです。
プロスタッフ | 釣果 | フィールド | ルアーが持つ証明された能力 |
---|---|---|---|
菊元俊文 | 池原ダム 63cm | ディープなクリアレイク | 深いレンジの魚を引き上げるスロー誘引力 |
本堂靖尚 | 日吉ダム 50up | メジャーレイク | 様々な状況に対応する汎用性の高さ |
これらの成功事例は、オッタークローラーが単なる「流行りのルアー」ではなく、真のビッグバスハンティングツールとしての実戦能力を備えていることを示しています。特に、菊元氏が「ロケの最後の1投でロクマルを仕留めた」というエピソードは、このルアーが土壇場の状況でこそ真価を発揮する高いポテンシャルを秘めていることを証明しています。
究極のハネモノ、エバーグリーン オッタークローラーを使いこなす
- 菊元ブラックをはじめとするカラーチャート全9色
- 推奨タックルと適切なライン
- ウイング角度の調整方法と重要性
- 泳ぎの破綻しない安定性のインプレ
- オッタークローラーの通販情報と価格
- エバーグリーン オッタークローラーでビッグバスを狙おう
菊元ブラックをはじめとするカラーチャート全9色
エバーグリーン オッタークローラーは、フィールドの状況やバスのコンディション、さらにはアングラーの視認性に合わせて選択できるよう、全9色の豊富なカラーラインナップで展開されています。カラー選びは、ルアーが持つアクションやサウンドといった物理的なアピール要素と同様に、デカバスを騙すための重要な戦略の一つです。
注目の実績カラー「菊元ブラック」
特に注目すべきは、開発監修者の名を冠した#655 菊元ブラックです。ブラック系のカラーは、水面に浮かぶシルエットを最も際立たせ、水面下から見上げたバスに対して、捕食対象としての存在感を強くアピールする効果があります。このカラーは、特にマッディウォーター(濁り水)や、水面が暗くなる朝夕まずめ、夜間といったローライトコンディションで高い実績を誇ります。菊元氏がテスト中に多くのビッグバスを仕留めた際にも、そのシルエットの強さがバイトを誘発したと考えられています。
また、菊元氏が調整に加わったカラーには、着水時にルアーがひっくり返ってもアングラーから視認しやすいよう、頭部の背中側に黄色、腹側にオレンジのバイトマーカーが配置されているものもあります。これは、視認性を高めてルアーの動きを正確に把握し、フッキングのタイミングを逃さないための実戦的な工夫です。
状況に合わせたカラーの使い分け
他のカラーも、それぞれ明確な狙いをもってラインナップされています。
カラーNo. | カラー名 | 想定される状況と特徴 |
---|---|---|
#59 | スケルトンチャート | 濁り水や光量の少ない状況下での高アピール。 |
#235 | サイトフラッシュ | フラッシング効果によるリアクションバイトの誘発。 |
#602 | ビッグバイトチャート | アピール力の高いチャート系で広範囲からバスを呼ぶ。 |
#642 | 菊元ハス | ナチュラル系の定番で、クリアウォーターやベイトフィッシュにハスが多い状況。 |
#653 | ハルゼミ | 虫や甲虫を意識したバスに有効な、水面系特有のナチュラルカラー。 |
#657 | ホワイトスネイク | 水面で際立つ視認性の高いホワイト系、濁りや曇天時に強い。 |
これらのカラーバリエーションは、アングラーが直面する様々なフィールドコンディションや、バスのフィーディングパターンに細かく対応するための選択肢を与えてくれます。
推奨タックルと適切なライン
オッタークローラーの性能を最大限に引き出し、かつビッグバスとのファイトに打ち勝つためには、適切なタックルの選定が非常に重要です。自重が2ozクラスと重く、強い水押しを生み出すルアーであるため、一般的なクローラーベイトよりも一段上のパワーを持つタックルが推奨されます。
パワー重視のロッド選択
メーカーが推奨するロッドは、ミディアムヘビー(MH)〜ヘビー(H)アクションのベイトロッドです。
- MHアクション:より繊細な操作性や、軽い力でのアキュラシーキャストを重視する場合に適しています。
- Hアクション:ロングキャストや、60cmオーバーのビッグバスを確実にフッキングし、強引に寄せたい場合に適しています。
実際に開発に携わったプロスタッフの使用タックルを見ても、菊元氏がオライオンのOCSC-71H+ ブラックローズを、本堂氏がOCSC-69H スターゲイザーを使用していることから、ビッグベイトをストレスなく扱えるロッドパワーが必須であることが分かります。ロッドにパワーを持たせることで、ルアーの重さをしっかりと受け止め、強い水押しに負けない安定したリトリーブが可能になります。
太さと強度を重視したラインシステム
ラインは、フロロカーボン16〜20lb.が推奨されています。
なぜ太いラインが推奨されるのか
太めのフロロカーボンライン(16〜20lb.)は、高い耐摩耗性(たいまもうせい)を持ち、水面付近のカバーや立ち木、ウィード(水草)などとの接触によるラインブレイクを防ぐ上で非常に重要です。また、ルアーの重量と強いアクションに負けず、フッキングパワーを確実にフックポイント(針先)まで伝える役割も担います。フロロカーボンはナイロンに比べて比重が重いため、水面直下を泳ぐクローラーベイトの浮力を少し相殺し、安定したリトリーブ姿勢を保つのにも役立ちます。
菊元氏が実績を出した際に使用していたのは、バスザイル・マジックハードR 20lb.であり、デカバス狙いにおいては、特に強度を重視したラインシステムを組むことが不可欠であることが示唆されています。
ウイング角度の調整方法と重要性
オッタークローラーのポテンシャルを最大限に引き出し、アングラーの意図したアクションを実現するためには、ウイングの角度調整が非常に重要な要素となります。これは、ルアーの泳ぎの癖を修正し、「多方向 水押しアピール」を最適化するための、ユーザー側で行うことができるチューニングです。
ヒートンを用いた調整方法
ウイングの角度を調整するために、ルアーには調整用ヒートンが設けられています。基本的な調整手順は以下の通りです。
- 初期設定の確認:まずはヒートンが垂直になるように調整し、ルアーを泳がせてみます。
- 泳ぎの偏りの特定:ルアーがアングラーから見て右に偏って泳ぐか、左に偏って泳ぐかを確認します。
- 偏りに合わせた調整:
- 右に偏って泳ぐ場合:Rの刻印がある右ウイングのヒートンを、矢印の方向に少しだけ回します。
- 左に偏って泳ぐ場合:Lの刻印がある左ウイングのヒートンを、矢印の方向に少しだけ回します。
この調整によって、左右のウイングが水を掴むバランスが変わり、ルアーの直進性やアクションの質が変化します。
調整時の最重要注意点
- ウイング角度は少しの調整で動きが大きく変わります。必ず泳ぎを確認しながら、少しずつ回して調整を行ってください。
- ヒートンを過度に回しすぎると、ルアー本体やヒートン自体に負荷がかかり、トラブルの原因となる可能性があります。慎重な作業が必要です。
角度調整がもたらす効果
ウイングの角度を微調整することで、ルアーのクロール幅や水押し、そして発生するサウンドの質まで変化させることができます。
- 左右の振り幅の調整:角度を調整することで、ルアーの左右への振り(クロール幅)を変え、よりワイドなアクションやタイトなアクションを作り出すことができます。
- 水押しと波動の最適化:ウイングが水を掴む角度が変わることで、横方向と下方向への立体的な水押しと波動の出方が変わり、その日のバスが好むパターンを見つけ出すヒントになります。
このチューニング機能は、オッタークローラーを単なる量産ルアーとしてではなく、アングラーが意図的に操作できる高性能なカスタムツールへと変える、開発陣のこだわりが凝縮されたポイントと言えます。
インプレ
オッタークローラーが多くのビッグバスアングラーから注目を集める理由の一つに、その「泳ぎの破綻しない安定性」の高さが挙げられます。これは、単なる水面でのクロールアクションの継続だけでなく、デッドスローから高速リトリーブまで、どのような速度域においても姿勢を乱さずに水中へ強い波動を送り続けられるという、ルアーの核となる性能です。実際のインプレにおいても、この安定性がタフな状況でのバイトを引き出す要因として高く評価されています。
安定性を支える複合的なギミック
この圧倒的な安定性は、単一のパーツに依存しているのではなく、複数の革新的なギミックの相乗効果によって実現されています。
- 低重心固定ウエイト:フロントのタングステンとリアのスチールによる固定ウエイトが、ルアーの重心を低く保ち、クロール時の不必要なロール(横揺れ)を抑えます。これにより、水面でのアクションが安定し、急な流れやリトリーブ速度の変化にも姿勢が崩れにくい設計になっています。
- シングルコンケーブ&ダブルコンケーブ:ボディ下部に設けられたこのへこみ(コンケーブ)は、アクションの安定に最も重要な役割を果たします。
- スローリトリーブ時:へこみがしっかり水を掴み、ルアーを浮かせすぎず、安定した姿勢で推進力を得られます。
- ファストリトリーブ時:このへこみが整流効果を発揮し、強い水圧を受けても水を受け流すことで、ルアーが横倒しになるなど泳ぎが破綻するのを防ぎます。これにより、高速リトリーブでも強烈な水押しを安定して継続できます。
- フラットキールとリアアンダーフィン:フロントボディよりも下側に位置するフラットキールが前面で水を受け止め、リアボディを左右に振りやすくする(音を大きくする)役割を果たします。さらに、リアボディ後部に設置されたリアアンダーフィンが、リアボディの左右への振りを的確にフォローし、横方向への水押しと波動を生み出すと同時に、ブレードの動きを確実にサポートし、安定したサウンドを出しやすくしています。
着水後の姿勢回復力
また、着水時の安定性も重要です。ビッグベイト特有のトラブルとして、着水時に腹側を上にして逆さまに着水してしまうことがあります。オッタークローラーは低重心設計により、この現象自体を抑制しますが、万が一逆さまに着水した場合でも、ワントゥイッチで簡単に正しい姿勢に戻ります。この即座の姿勢回復力が、バイトチャンスを逃さないための実戦的な機能として非常に有効であるというインプレが多く聞かれます。
オッタークローラーの通販情報と価格
エバーグリーン オッタークローラーは、その注目度の高さから、発売前から多くの通販サイトや実店舗で予約が殺到している状況にあります。ここでは、購入を検討されている方が把握しておくべき基本的な情報と、今後の入手方法について解説します。
基本価格と発売時期
オッタークローラーの基本価格は、5,900円(税別)と設定されています。高強度なジュラルミン製ウイングや、複雑な音響を生み出すジョイントシステム、低重心固定ウエイトなどの高性能なパーツが組み込まれていることを考慮すると、その技術と実績に見合った価格設定と言えます。
項目 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
価格(税別) | 5,900円 | 税込価格は6,490円 |
発売時期 | 2025年春頃 | フィッシングショーOSAKA2025で公開 |
標準装備 | デコイ・エッグスナップ#4 / デコイY-F33F 1/0フック | 開封後すぐに最高のパフォーマンスを発揮 |
通販での入手について
ルアーの発売時期である2025年春頃以降は、大手釣り具専門の通販サイトや、エバーグリーン製品を取り扱うオンラインショップ、または実店舗の通販サービスを通じて購入が可能。
入手困難になる可能性について
開発段階で菊元俊文氏がロクマルを含むビッグバスを連発させた動画が記録的な再生回数を叩き出していることから、発売直後は一時的に品薄状態が続くことが予想されます。特に人気カラー(菊元ブラックなど)や初回ロットは争奪戦となる可能性が高いため、確実に入手するためには、各通販サイトの入荷通知設定や予約販売の情報をこまめにチェックすることが推奨されます。
また、オッタークローラーには、ブレードなどを取り付けられるベリーアイが設置されており、アングラー自身が自由にカスタムできる仕様になっています。そのため、通販で購入する際は、オプションパーツや推奨フックなども併せてチェックしておくと、より早く実戦投入できるでしょう。
エバーグリーン オッタークローラーの究極の性能を総括
エバーグリーン オッタークローラーは、単なるクローラーベイトではなく、プロスタッフの本堂靖尚氏と菊元俊文氏の英知と経験が結集した、「デカバスを獲る」という目標に特化して作り込まれた究極のハネモノです。その革新的な構造と、すでに証明されている驚異的な釣果実績は、アングラーに新たなビッグバスハンティングの可能性を示しています。
このルアーが持つ多角的なアピール力は、フィールドの状況やバスの活性に左右されにくいという大きな強みになります。この記事で解説した通り、幅広いリトリーブスピードへの対応力、複雑なサウンドを生むマルチサウンドエフェクト、そして微調整可能なチューニング機能は、アングラーの釣りの幅を格段に広げてくれるはずです。
- エバーグリーン オッタークローラーは本堂靖尚氏プロデュース、菊元俊文氏監修のコラボルアーである
- 全長11.5cm、自重2ozクラスのフローティングタイプでヘビーロッドでの使用が推奨されている
- 低速から高速までリトリーブ速度の変化に対応し、泳ぎが破綻しない安定設計が魅力
- ジュラルミン製ウイングのポコポコ音とヒンジの金属音、ジョイント音など複雑なサウンドを発生
- リアボディが上反り形状でブレードが水面より上で動き甲高い音を響かせる
- 低重心固定ウエイトとコンケーブボディで多方向への水押しアピールを強化している
- 推奨タックルはMH~Hアクションのベイトロッドと16〜20lbのフロロカーボンラインである
- プロスタッフである菊元氏は池原ダムで63cmのロクマルを仕留めるなど実績も豊富
- カラーラインナップは菊元ブラックなどを含め全9色展開され様々な状況に対応可能である
- ウイングの角度調整が可能なヒートンを搭載しており泳ぎの微調整が可能となっている
- デコイのエッグスナップ#4とトレブルフックY-F33F 1/0を標準装備しフッキング率を追求
- 着水時に腹側を上にしてしまってもワントゥイッチで正しい姿勢に戻る復元力を持つ